【2023年】植木理恵のおすすめ本・書籍ランキング７冊！年４００冊読む書評ブロガーが紹介！

何よりも子どもと関わる親や教師に心のゆとりや寛容な心、
そして、これで大丈夫という信念を持たせてくれる１冊。

ただ、
子どもの生まれ持った性格には４つの個性がある
の部分は、端折りすぎていてステレオタイプにつながるので減点。

一章が小さくまとまっているので、パラパラとめくり今日の育児で気になったことに関わるやつだけ読み返したり出来て、とても楽しい本です。

こうなると、難しい話をされそうなのですが、彼女は違います。
TVと同様に本書でも、とても分かりやすく、また私たちの生活に活かしやすい・イメージしやすい表現がされています。

個人的には、アメリカの研究で、たくさん話した人のほうが、聞き手にまわった人よりも「この人とは馬が合う」と勝手に思う、という話が勉強になりました。
相手を乗せて、気持ちよく話をしてもらえば、相手に好かれるというわけです。

今まで知らずに過ごしていた事も、読みながら「あれはこういうことだったのか」や「あの人はこういう状態だったのか」と
自分や周囲の人たちのそれまでの対応や発言と照らし合わせるとより面白く読めました。
文章も堅苦しくなく、それでいて専門的な用語や知識が判りやすく書かれてあるので、躓くことなく一気に没頭して読み耽ることができました。

これまでの他にみる心理学の本は雑学的で遊びの要素を含んだ軽い印象があったり、
根拠にはほとんど触れないまま人身掌握術を試みる目的の内容が目についていて
仕草や心理テストに関しても「え？それって本当にそうなの？」という疑問や「私や周りは違うけどな」という抵抗感がありましたが、
この本はどちらかというと人間の脳の仕組みからくる認知や思考の歪みなどを説明し科学的根拠や調査に基づく内容となっているので、
私にとっては読んで納得できる一冊でした。

外「交」的でなく外「向」的な人ってどんな人？
フラメンコな人って？
温かく思われる職業って？冷たく思われる職業って？

イラストなども交えながら分かりやすく記述されています。一方では、「ピグマリオン効果」や「ステレオタイプ」「ダブルバインド」「シンクロニー効果」などのテクニカルタームも欄外に定義づけされていて、親切である。

著者の植木理恵氏（１９７５年生まれ）は東大卒で、最年少で学会賞を受賞しており、メディアにもよく出演し、更に美人な方であり、他の著作も是非読まれたい。

【ダメな考え方一覧】の所だけでも読む価値があります。

特に「ダメな考え方一覧」や「決めつけへの反論」は、ストレスのたまりやすい私にとって、素晴らしい処方箋です。

でも正直なところあまりみんなに読んでほしくない。だって本書を読んだら、みんな印象が良くなって合コンで勝ち抜けなくなるから・・・。

でも久しぶりにいい本に出会えた気持ちです。得した気分！