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こんちわ、柿田ぴんとです!
今回は、林芙美子のおすすめ作品・書籍ランキング7冊を、高評価レビューも加えてご紹介します!
目次
- 1位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『放浪記 (新潮文庫)』
- 林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『放浪記 (新潮文庫)』
- 2位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『浮雲 (新潮文庫)』
- 林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『浮雲 (新潮文庫)』
- 3位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里 (岩波文庫)』
- 林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里 (岩波文庫)』
- 4位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『林芙美子が見た大東亜戦争 ―『放浪記』の作家は、なぜ「南京大虐殺」を書かなかったのか』
- 林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『林芙美子が見た大東亜戦争 ―『放浪記』の作家は、なぜ「南京大虐殺」を書かなかったのか』
- 5位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『林芙美子 [ちくま日本文学020]』
- 林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『林芙美子 [ちくま日本文学020]』
- 6位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『風琴と魚の町/清貧の書 (新潮文庫 は 1-4)』
- 林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『風琴と魚の町/清貧の書 (新潮文庫 は 1-4)』
- 7位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『林芙美子詩集 (現代詩文庫)』
- 林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『林芙美子詩集 (現代詩文庫)』
- 林芙美子のおすすめ作品・書籍ランキング│まとめ
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1位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『放浪記 (新潮文庫)』
林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『放浪記 (新潮文庫)』

やっぱり文字が大きい方が良いですね。



友人、知人に借金。原稿の持ち込みと返却。親への後ろめたさと頼られることへの負担。林芙美子がたまたま成功したからよかったものの、成功せずに消えていった人が圧倒的だろう。林の知古でもある宮崎翠を思い出す。
それにしても、どうしてなけなしの十銭で買い食いするのだろう。どうしてダメな男にせっせと金や食い物を持っていくのだろう。どうして見込みもないのに東京に出てきたり、電車賃つかったりして郷里に帰ったりするのだろう。
まさに貧困の放浪記録である。読み終えてちっとも満足感がない。ただ、ああ、貧乏はヤダヤダと深く思った。しかし、読まなければならなかったものを読んだ、という感想である。林芙美子もそのように読んで欲しいと思っているに違いない。
林芙美子のおすすめ作品・書籍『放浪記 (新潮文庫)』を読みたい方はこちら↓
2位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『浮雲 (新潮文庫)』
林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『浮雲 (新潮文庫)』

終戦直後の混乱の中で、その日その日をあがくように暮らす男女の姿。ひたすらに落ちていく絶望の底で、人間が何を考え、何を愛するのか。激動の時代の中で、愛の姿をとことん突き詰めた名作です。
ゆき子の心は林芙美子そのもの。そして富岡は後に建築家として名を成す白井晟一がモデルになったと考えられます。小説の中でゆき子は林芙美子のように突然の死を遂げ、富岡は生涯の仕事に行き着く。ゲーテの『ファウスト』のテーマを、女性の視点から、終戦直後の日本で展開したとも言えるでしょう。
絶望を垣間見ている今の日本人にとって心に響く究極の恋愛小説といって過言ではありません。

戦中の安南、戦後直後の東京の生活描写に引き込まれるが、それ以上に女性の今を生きる強さに圧倒され、救いのない愛にすがる姿に涙できる。
男の描く身勝手な妄想でなく、女性が描く女性である点も男性には学ぶ点も多い。
「女って、お金をかけてくれる人がなくちゃ、綺麗にはならないもんなのね」


林芙美子のおすすめ作品・書籍『浮雲 (新潮文庫)』を読みたい方はこちら↓
3位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里 (岩波文庫)』
林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里 (岩波文庫)』



貪欲にいろいろなものを吸収し、沢山の恋をする(していた)というのが素晴らしかった。
旅も生活もこのくらい不便な方がいろいろ面白いのかもしれない。
パリでの生活記録ももちろん良いのですが、パリへ至るまでのシベリア鉄道での旅行記もとてもよいです。お金持ちの苦労のない旅よりも、彼女のようなバックパッカー的な旅で知る当時の風俗はとてもリアルで興味深い。

林芙美子のおすすめ作品・書籍『林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里 (岩波文庫)』を読みたい方はこちら↓
4位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『林芙美子が見た大東亜戦争 ―『放浪記』の作家は、なぜ「南京大虐殺」を書かなかったのか』
林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『林芙美子が見た大東亜戦争 ―『放浪記』の作家は、なぜ「南京大虐殺」を書かなかったのか』

私には、日本の為に命をかけてくれた日本軍の全ての人に向かって書かれていると思える。
同時代を生きた全ての人に向かって書かれていると思える。
戦後、途中で死のうとも、大切な日本に必死になって帰国しようとした日本人、食べる物もなく焼け野原だった日本に辿り着きながらも力尽き、病死や餓死した日本人。それでも痩せ衰えながらも帰国した日本人と日本で空襲や原爆にあいながらも生き残った日本人は、日本の復興のために必死で立ち上がり前を向いて働いてくれた。感謝しか感じない。著者は、「同じ日本人が否定し、貶める事があってはならない」そう書いている。坂口安吾の言いたい事もそれだったと思う。

やはり無かったのではないかと、これまでにない方向から書かれているのはとても新しいと思います。
もっと、取り上げられても良いとお勧めします。
林芙美子のおすすめ作品・書籍『林芙美子が見た大東亜戦争 ―『放浪記』の作家は、なぜ「南京大虐殺」を書かなかったのか』を読みたい方はこちら↓
『林芙美子が見た大東亜戦争 ―『放浪記』の作家は、なぜ「南京大虐殺」を書かなかったのか』を読む
5位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『林芙美子 [ちくま日本文学020]』
林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『林芙美子 [ちくま日本文学020]』

巻末の年譜も参考になる。どこかに顔写真があると申し分ない。
林芙美子のおすすめ作品・書籍『林芙美子 [ちくま日本文学020]』を読みたい方はこちら↓
6位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『風琴と魚の町/清貧の書 (新潮文庫 は 1-4)』
林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『風琴と魚の町/清貧の書 (新潮文庫 は 1-4)』

なるもので胸に迫る悲しさと哀れさが描かれていて、好きな作品でした。
35歳から37歳頃の作品だということです。
(牡蠣)自伝的作品から離れた初めての小説とのこと(38歳の時)

それなのに気持ちが暗くならないから、読んでいて楽しい。
林芙美子の初期短編集である。
9編のうち、女が語り手なのは「風琴と魚の町」「耳輪のついた馬」「清貧の書」「田舎言葉」「人生賦」
こちらは男が語り手。「魚の序文」「馬の文章」「牡蠣」「山中歌合」
女が語る小説のほうがおもしろい。
へ理屈をこねないで、生きることに真正面から取り組んで一所懸命である。
ささやかな幸せを大事にして、にこにこしている。
男が語るほうは、収入がないのに高い借家に引っ越したり、やっと稼いだ日銭を自分だけの飲み食いに使ってしまうが、
生活に困った女房が女給になるのには反対で、帯まで一六銀行に入れて紐で着物を結んでいるのがだらしがないと批判する。
女の目のつけどころ、男の目のつけどころが思ったとおりにずれているのがおもしろい。
文章が少しも古めかしくない。
歯切れのよさがだんぜん気持ちがいい。
「放浪記」「浮雲」も、もう一度読んでみたくなった。

最初の頃の小説は、リリカルにはずむ、音楽みたいなのだけど、それが段々上手になっていく。上手だけど、同時に、どんどん、自然の顔をしながらも作りものめいている、そういうものに、なっていく。
考えたら、詩だとか、絵だとかは、はじめから、作りものだ。小説は、なんだか、作りものではないような顔をすることがあって、そういうものよりは、どうということのない、かわいらしい作りものの方に趣がある。
というわけで、「山中歌合」が好き。この短篇には、話らしい話はなんにもない。たくさんの人が出てきて、スケッチのように、田舎の山中のとある宿での一日が描かれるだけ。そこに、歌ごころよろしく、特に女心が、ぽつりぽつりと沁み出していて。それはそれは美しくて、それだけで、いい。

林芙美子のおすすめ作品・書籍『風琴と魚の町/清貧の書 (新潮文庫 は 1-4)』を読みたい方はこちら↓
7位. 林芙美子のおすすめ作品・書籍│『林芙美子詩集 (現代詩文庫)』
林芙美子のおすすめ作品・書籍レビュー│『林芙美子詩集 (現代詩文庫)』

ただ、どうしても星五つにできないのは、活字があまりにも小さすぎるから。本書の初版が出たのがもう30年以上も前で、それが今に至るまでまったく改訂されていないのだ。ちなみに、これが本書を含む思潮社の『現代詩文庫』シリーズの欠点。したがって、目に自信のない方には、あんまりお勧めできない。
林芙美子のおすすめ作品・書籍『林芙美子詩集 (現代詩文庫)』を読みたい方はこちら↓
林芙美子のおすすめ作品・書籍ランキング│まとめ

『林芙美子のおすすめ作品・書籍ランキング』いかがでしたでしょうか?
ぜひ、気になった林芙美子の作品・書籍を読んで、あなたの実生活に役立ててみてくださいね!
