【2023年】押見修造のおすすめ作品・書籍ランキング７冊！年４００冊読む書評ブロガーが紹介！

私事ですが、ワタクシ、肉親を低酸素脳症で亡くしています。
あのですね、控えめに言ってリアルすぎるんですが。
ガチですわ、ガチ。
怖すぎでしょ。いや肉親のときは喜びもありましたが、そゆことじゃなくて。
これはあれですね、押見氏、しっかりと取材をされていますね(と思いたい)。
ともあれ、駄目だこの親子…早く何とかしないと…。

続きが気になって仕方がない物語であることはたしかです

人によって好みはあるでしょうが、僕は面白くて一気に読みました。
他の作品も購入します。

デビュー当時のアバンギャルド夢子～血の轍までの先生の絵柄の変遷を見ることができます。
先生の絵を見てるとコンテ又は鉛筆、絵の具で描かれた絵の良さを再認識しますね。

欲を言うとスケッチブックは1ページに6枚ほどの絵を押し込めてるので
もっと大きめに枠をとって欲しかったです。☆-1の理由。

歪さを抱えた人たちの中で静一は母親という存在が自身に如何に大きな楔を穿っていたのかを再認識させられる。

こんな複雑な人の感情を目や口の形、表情で描ききる作者の技量に脱帽。

新刊の発売日が待ち遠しく、発売日の深夜0時になるやいなや購入するほど惚れ込んだ作品は今までにないです。

押見流の効果線効果、情景描写。盪けるような由衣子の若い誘惑。全てがリアリティに近く、由衣子も天使然としながらも
静一に依存する狂気ささえ感じさせる。純粋潑剌とした由衣子が一瞬、魔性に見える程に静一を誘惑する場面は必見だ。
広義的に見れば由衣子も狂気、静子もまた何十倍の狂気。惡の華の後継・仲村佐和のバージョンアップが由衣子。
佐伯奈々子のバージョンアップが長部静子ママ。押見氏は我々読者をいったいどこに導かんとするのか、益々目が離せない。

優しく美しすぎる母親・静子。
本人も気づけないほど少しずつ静子に蝕まれる息子・静一。

昨今、虐待の事件が表立ってきていますが
肉体だけではなく精神的な虐待は
表からも絶対に分からず、深い闇以外の
何物でもないのではないでしょうか。

周りからは
「少し過保護だけれど、優しくてきっと心配性なだけ」
で済まされてしまい、
「あなたのためを思って」「あなたを守るため」
という大義名分で折の中に閉じ込める毒親。

子供はその価値観の中で生き続けたがために
違和感も覚えることもなく、
真綿で首を締められ続け、
やがて自分の精神が死んでいく描写がリアルでかなり見事です。

好きすぎてスペリオールも読んでしまっています。
こんなに一つの漫画を好きになったのは久しぶり。
必読の書。

ギャグかホラーか純愛かよく分からない
B級溢れる、でも絵は上手いし構図も豊かだし
不思議なエネルギーみなぎる作品です。

童貞っぽいノリのわりに童貞臭すぎず
へんに展開が盲目的じゃないあたりに才能を感じます。