【2023年】円城塔のおすすめ作品・書籍ランキング7冊!年400冊読む書評ブロガーが紹介!

こんちわ、柿田ぴんとです!

今回は、円城塔のおすすめ作品・書籍ランキング7冊を紹介していきます!

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1位. おすすめ作品・書籍│『リスを実装する: A squirrel, animated.』円城塔

【作品・書籍の内容】
画面の中に広がる森を走り回るリスを観察する一人の男。男は容赦なく自動化のすすむ社会に生まれ、様々なものを自動化し、自動化をすすめることで仕事を失い続けてきた。男はリスを観察しており、読者は男を観察している。男はリスの住む世界を想像する。まるで読者が小説の登場人物の暮らす世界を想像するようにして。

『リスを実装する: A squirrel, animated.』の詳細内容はこちら

おすすめ作品・書籍レビュー│『リスを実装する: A squirrel, animated.』円城塔

レビュー
プログラマなので、タイトルに惹かれて読んでしまいました。
簡単なプログラムで実装されたリスが黒い窓(ターミナル上)で行動するさまを紹介しつつ
その実装を行った主人公が、自動化のすすむ社会での自身の人生を振り返っていきます。

リスのプログラム出力がどのようなものかは言及がありませんが、
しかし、主人公が語るリスの行動はまさに生きているかのよう。
それでいて、バグによる非現実的な動きがナンセンスで不思議な世界を構築しています。
リスを観測する主人公、主人公を観測する読者、小説を読むという行為にハッとさせられます。

また、小説家もプログラマも、ディスプレイの中で創造物を動かすという意味では
本質的に似たような仕事なのだなと再確認させられました。
オブジェクト指向でプログラムを書いたことのある人とは、この感覚を共有できるはずなので
プログラマには是非読んで欲しいなと思います。

 
レビュー
久々に円城作品を読みましたが、まず思ったのはすごく読みやすくなってるなということ。だからといって分かりやすいわけでもないけれど、SREのようにポカーンとしながら読む必要はありません。
個人的によく思考すること、哲学的といっても人生論や壮大なものではなくひどく身近なこと、誰にでも通じること。そういうものが短い中に凝縮されています。読むことの楽しさを久しぶりに思い出しました。
 

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おすすめ作品・書籍│『リスを実装する: A squirrel, animated.』

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2位. おすすめ作品・書籍│『チュートリアル (Kindle Single)』円城塔

【作品・書籍の内容】
ある街の「セーブポイント」で、「この話の主人公」(男性)と、「また別の話の主人公」(女性)が偶然に出会うところから、物語は始まる。「チュートリアル」と呼ばれる街は、突然生まれたばかりでキャラクターとして初心者の彼女にとって、もってこいの場所だ。ここから二人は、どういう関係を育んでゆくのか? 思索と刺激に満ちた近未来SFの佳編。

『チュートリアル (Kindle Single)』の詳細内容はこちら

おすすめ作品・書籍レビュー│『チュートリアル (Kindle Single)』円城塔

レビュー
セーブポイントについてそこまで考えたことはなかったが、確かに改めて考えると不思議なものだと思う。
いわゆるループものの視点は、(物語の構造上仕方ないことだが)単数になるが、複数の視点で考えると非常に複雑になる。。。そんなことをやろうとしたのだと個人的には理解した。
非常に実験的な作品。
レビュー
セーブポイントという、ロールプレイングゲームをやったことがある人間なら誰しも知っている概念を、言葉遊びから始め、SFとして深く掘り下げていく作品
いつもの円城塔の文体が、好きなら買うことをオススメする。
本作を読みながら今までプレイしてきたゲームを思い出すと、なかなか感慨深い。
ゼノギアスや、undertaleなど、セーブに重要なギミックをもたせる作品もあるが、文中のそれはなんとなくこれらの作品を示している気がする。

内容的にタイムマシン物の新しい切り口とも考えられるし、他人が「ロード」するなんて発想はドラマのトラベラーズを彷彿とさせられる

 

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3位. おすすめ作品・書籍│『道化師の蝶』円城塔

【作品・書籍の内容】
無活用ラテン語で書かれた小説『猫の下で読むに限る』で道化師と名指された実業家のエイブラムス氏。その作者である友幸友幸は、エイブラムス氏の潤沢な資金と人員を投入した追跡をよそに転居を繰り返し、現地の言葉で書かれた原稿を残してゆく。幾重にも織り上げられた言語をめぐる物語。〈芥川賞受賞作〉

『道化師の蝶』の詳細内容はこちら

おすすめ作品・書籍レビュー│『道化師の蝶』円城塔

レビュー
芥川賞を受賞した作品だけあって難解です。
ですがこの本に収録されている2編が言葉を巡ると言うテーマを理解した後に、
再読するとまるでパズルのピースが埋まっていくかのような不思議な魅力に気がつきます。
解説でもあげているように、まるで自分も登場人物の一人になった気持ちです。
ですがテーマが難解ですので万人にはオススメは出来ませんが、
あらすじなどに惹かれた方は是非とも手にとっていただきたい。そんな不思議な魅力に満ち溢れている作品です。
レビュー
個人的には、非常に脳を揺さぶられる感があり、とても楽しめた。時空を飛んで、鏡の中を行き来するようなそんな錯覚を覚えるような、話の展開。
年に一冊くらいこんな本に巡り合えたらどんなにか楽しいか。良作だと思いました。
 

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テキストをフラットに聴くことにより、文章や論理の構造まできれいに頭に入るので、本がまるごと頭の中に入るような喜びが体感できます。

それによって話すことがうまくなり、言葉も出てきやすくなるので、本を耳で聴くのはおすすめですよ。

引用:なぜDaiGoは「目より耳」で本を読むのか

ぴんこ
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4位. おすすめ作品・書籍│『Self-Reference ENGINE』円城塔

【作品・書籍の内容】
彼女のこめかみに埋まった弾丸。鯰文書の謎を解き明かす老教授の最終講義。床下の大量のフロイト。異形の巨大石像と白く可憐な靴下。岩場を進む少年兵の額に灯るレーザーポインタ。反乱を起こした時間。そして、あてのない僕らの冒険──これはSF? 文学? あるいはまったく別の何か? 驚異のデビュー作。

『Self-Reference ENGINE』の詳細内容はこちら

おすすめ作品・書籍レビュー│『Self-Reference ENGINE』円城塔

レビュー
時空が崩壊したという世界、多世界、の話。
長編となってますが、時空が崩壊した多世界を描いてるので、短編集のようでもある。
それぞれの章に繋がりも多々見られるけど、それは読者側が勝手に関連があるんだと思ってるだけで
もしかしたら全然関係が無いのかもしれない。

インパクトのある話ばかりで、なんでもありな感じでもいろんな論理(理屈?)でなんか納得
させられる。

そしてユーモアもたっぷり。巨大知性体達はなかなか笑える。
特に『Yedo』。八丁堀最高。

でもしっかりSFしててカッコよかったり。

ミヒャエル・エンデの『鏡の中の鏡』を思い出しました。

レビュー
葬儀の形見分け、巨大知性体同士の軋轢、未来からの弾丸、自己の改変、無限とゼロの関係うんぬんと、縮尺ばらばらな18の文章がゆるく連なっている作品集。

「変わりゆく自分ははたしていつまで自分なのか」という種類の問いが、解決する前に前提から無効になってなしくずしのまま次の問いが提出され、、という繰り返しの果てに気が付いたら元の位置に戻っていた。という読後感でした。立とうとするはしから倒され続けるような。

各所の用語は,前後にある説明だけを頼りに読んでいいと思いました。理解しようとすると途端に止まりましたが,字面の理解だけでさらさら読んでも面白かったです。
野暮を承知で言えば,エンデの「鏡の中の鏡」やボルヘスの「伝奇集」好きにお勧め。

 
 

円城塔のおすすめ作品・書籍Self-Reference ENGINE(円城塔)を読みたい方はこちら↓

『Self-Reference ENGINE』を読む

5位. おすすめ作品・書籍│『世界でもっとも深い迷宮 (Kindle Single)』円城塔

【作品・書籍の内容】
1980年代に流行したゲームブックの体裁を意識した実験的な短編。既存の純文学から遥か遠く、「円城流」としか言い様のない、独特のフィクション世界が展開される。
主人公は「あなた」と二人称で呼びかけられる人物。読者は「ジョン」という名前と傭兵の役割を与えられ、「U」という名の迷宮=ダンジョンで死闘を繰り広げるRPGの主役として振る舞うよう迫られる。「現実世界よりも大きな広がりを持つ」Uにおける冒険はどこへ向かうのか?
ラスボスたる「魔王」とは何者なのか?

『世界でもっとも深い迷宮 (Kindle Single)』の詳細内容はこちら

おすすめ作品・書籍レビュー│『世界でもっとも深い迷宮 (Kindle Single)』円城塔

 
 
 
レビュー
ゲームをプレイしているテイで話が進んで行くかと思いきやメタ的な視点でゲームを分析しているパートに気づいたらフェードインしていて次には本という媒体を読んでいるだのなんだの現実とリンクするような部分に触れたかと思いきや今度は

どこにも着地しない
でも、どこか現実的な部分を孕むところがあり、その度ハッとさせられる
でも着地しない

何がタチが悪いって、こんなあちこちに論旨を転々とする文章でありながらも根底に何か一貫した崇高な考えがあるに違いないと感じさせる、知的な文体や専門的な内容
だから煙に巻かれながらも読み進める手が止まらない

文章に翻弄された

レビュー
無限に広がる文字列の中、文法による峻別をかいくぐって存在を許された、解決を見ない命題。矛が盾を貫き、盾が矛を防ぐという永遠を紡ぎだすエンジンが、広大な宇宙の一部を紹介してくれる。難しいと思うから難しいし、難しいと思わないから難しくない。反対の反対は賛成かもしれないし、賛成でないかもしれない。それでいいのです。一次元の直線の上に有限の文字が配列された文章という身近な宇宙の、奥深さと白々しさを堪能できること請け合いです。

しかも、今なら『Kindle Unlimited』が
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6位. おすすめ作品・書籍│『オブ・ザ・ベースボール (文春文庫)』円城塔

【作品・書籍の内容】
「道化師の蝶」で第146回芥川賞を受賞した円城塔氏のデビュー作が登場。ほぼ一年に一度、控えめに見ても百人を下ることのない人間が空から降ってくる町、ファウルズ。単調で退屈な、この小さな町に流れ着き、ユニフォームとバットを身につけ、落ちて来る人を「打ち返す」レスキューチームの一員になった男の物語。奇想天外にして自由自在な文学空間。表題作は文學界新人賞受賞。

『オブ・ザ・ベースボール (文春文庫)』の詳細内容はこちら

おすすめ作品・書籍レビュー│『オブ・ザ・ベースボール (文春文庫)』円城塔

レビュー
 振り返ってみればなんてことない話。
 落下者をなんでバットで打つのか、とかいった様々なつっこみを拒むところがある。そう考えると一種の不条理を題材にしているとも言えるのだろうか。
 面白い点といえばこの作者特有の語り口である。嘗め賺したようなユーモア或いはウィットが中々軽快であるが、受け付けない人にはイライラを誘うだけだろう。
 人が落下しているのか、人に向かって地が落下しているのか、とか、各種理論だとか、ひたすらに並びたてられる論理展開は想像をかき立てるものがあるが、明確に想像させないところがもどかしくもあり、また本作品の絶妙な奥行きとも言える。
 わからない。けど面白い。その面白さが中身の無い形骸だとしても、別段問題ないのかもしれない。
 
レビュー
 円城塔の純文学路線におけるデビュー作らしい。芥川賞受賞の「道化師の蝶」みたいな感じか。確かにハードSFを全面に出さず、「読み易い」。が、無論従来の「文学」に当てはまるような作品ではなく、説明を放棄した不条理文学と言えば一番近いだろうか。表題作は年に1度だけ人間が空から振って来る町で、その人物を助けるのを仕事としたレスキューチームがバットで打ち返してしまった話。しかも打った男と打たれた男は同一人物だと言う…何だか妙にペーソスの漂う話だった。そしてもう一作は、博覧強記な作者の読書歴をベースにした作品。
 読み易くはあるが、作者の作品は基本理解不能である。だが、読んでいて不思議なくらい心地良く、なぜか読後感も良い。まるで脳内麻薬のようなもので、癖になるので注意が必要。円城塔はそんな作家である。
 

円城塔のおすすめ作品・書籍オブ・ザ・ベースボール (文春文庫)(円城塔)を読みたい方はこちら↓

『オブ・ザ・ベースボール (文春文庫)』を読む

7位. おすすめ作品・書籍│『これはペンです(新潮文庫)』円城塔

【作品・書籍の内容】
叔父は文字だ。文字通り。文章自動生成プログラムの開発で莫大な富を得たらしい叔父から、大学生の姪に次々届く不思議な手紙。それは肉筆だけでなく、文字を刻んだ磁石やタイプボール、DNA配列として現れた―。言葉とメッセージの根源に迫る表題作と、脳内の巨大仮想都市に人生を封じこめた父の肖像「良い夜を持っている」。科学と奇想、思想と情感が織りなす魅惑の物語。

『これはペンです(新潮文庫)』の詳細内容はこちら

おすすめ作品・書籍レビュー│『これはペンです(新潮文庫)』円城塔

レビュー
円城塔氏の作品は、大部分が物理学と数学によって構成される。この著作も同じ。その分野に疎い私には、述語の意味が全く分からない。それでも世界観は、何となく楽しめる。では、あらすじを説明しろといわれて、はたと困る。残ったものが表現できない。では、読書の意味はなかったのか?そうではないと思う。「なにも読まないこと」と「なにも無いことを書くことを読むこと」(スタニスタフ・レム)は全く違う。円城氏の作品は、後者である。そのような時間を生活から割けることが、豊かさなのだろう。
レビュー
自分にとっては初円城塔作品です。
「これはペンです」、「良い夜を持っている」の2作品が収録されていますが、どちらも非常にミニマム。
起点を用意し、そこから論理展開を繰り返すことで新たな発見が生まれ、物語は進んでいきます。
度肝を抜くような壮大な設定や大きな感動を呼ぶダイナミックさといった外への広がりは皆無ですが、まるで思考実験を行なっているかのように内への広がりを無限に感じられる作品です。
言語、記憶といった人間の根幹に関わる部分を、フィクションではあるけれどもロジカルに描く筆力は圧倒的です。
 

円城塔のおすすめ作品・書籍これはペンです(新潮文庫)(円城塔)を読みたい方はこちら↓

『これはペンです(新潮文庫)』を読む

円城塔のおすすめ作品・書籍ランキング│まとめ

『円城塔のおすすめ作品・書籍ランキング7冊』いかがでしたか?

ぜひ、気になった円城塔の作品・書籍を読んで、あなたの人生に役立ててみてくださいね!

ぴんと
さいごまで読んでいただき、ありがとうございました!
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テキストをフラットに聴くことにより、文章や論理の構造まできれいに頭に入るので、本がまるごと頭の中に入るような喜びが体感できます。

それによって話すことがうまくなり、言葉も出てきやすくなるので、本を耳で聴くのはおすすめですよ。

引用:なぜDaiGoは「目より耳」で本を読むのか

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