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こんちわ、柿田ぴんとです!
今日紹介する1冊はこちら
『波風を立てない仕事のルール ほどほどを望む人に捧ぐ「逆説」の働き方指南』尾藤 克之
本書は、議員秘書、IT企業役員を歴任し、
ビジネスの理不尽を一通り経験した著者が、
仕事のトラブルをうまくかわし、穏やかに働くためのルールを紹介!
理不尽な上司とリスクをかわし、
会社につぶされない35の超実践的テクニックとは何なのか?
会社組織でうまく立ち回り、
理不尽な目に遭って、責任を取らされないためにも

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トラブルが起きたら犯人探しより謝罪が勝負!
仕事をしていると、不手際なミスや勘違いで
つい相手を怒らせたりすることってありますよね。
または、上司や部下のミスの責任を負って、
謝罪しなければいけないこともあったりと、
人生に失敗やトラブルはつきまとってきます。

どう対処するのが正解なの?
ってことで、本書「波風を立てない仕事のルール」では、「トラブルの対処法」をこのように説明しています。
ミスやトラブルが起きたとき、誰が真犯人なのか、何が真の原因なのかという「真実」は、たいして問題ではありません。
それよりも、人々はその後の謝罪に対する姿勢などから抱くイメージのほうで判断します。(中略)
たとえば、部下のミスでトラブルが起きたとき、「これは部下のミスです」と真実を述べても、相手はあなたに対して誠実なイメージを感じないでしょう。
これでは、上司としての自分の責任逃れを弁明をしているようにしか聞こえません。


とは言うものの、謝罪するのって難しい。
僕の場合、勘違いして怒られたとき、
これでもかと「真実」を突きつけては、
自分の潔白を証明することが多々ありますが、
正直な話、自己満足に過ぎず
自分の評価を下げる行為でしかなくて!
コミュニケーションは、
相手が受け取ったことがすべてなので、
真実を究明するよりも、適切な謝罪を行い、
相手の不信感をぬぐうことを意識したいところ!
謝罪に不可欠な「客観的視点」
ここでは「謝罪に重要なこと」について
本書では「客観的視点」がもっとも大事だといいます。
謝罪は誰の目から見ても明らかなくらい、たしかな「謝罪」でなければいけません。
もし、この客観的視点がないと、自分は謝罪したつもりでも、相手からは謝罪とは思われない「謝罪っぽいもの」にしかなりません。
自分と相手の受け止め方が違うのは、受け手が謝罪の一部しか見られないからです。
たとえば、不祥事を起こした企業が記者会見を行ったとしても、テレビのニュースなどでそのすべてが放送されることはありません。
多くの場合、印象的な一部分だけ切り取って放送します。
これは謝罪にも起こることで、
自分が誠心誠意、謝罪しても
不用意な一言を言ってしまえば、
相手が謝罪だと認めてくれないこともしばしば。
つまり、謝罪で言い訳をしたらアウトってこと!
少し話はそれますが、
ぼくも含め、一部分をみて判断することは多くて

という考え方は、実は「間違ったもの」だったりする。
例えば「原子仏典」のお話で、
ひとりには象の鼻を、ひとりには象の足を、ひとりには象のしっぽをと、象の一部だけを触らせて、「では、象とはどんなものか言ってみよ」と命じたのです。
するとひとりは、「 犂 の 長柄 のようなものです」と答え、ひとりは「石柱のようなものです」と答え、ひとりは「 箒 のようなものです」と答えました。
ほかの部分を触った盲人たちも、めいめいに「象とはこんなものだ」と主張して、「お前は間違っている!」と、殴り合いのケンカを始めました。
その光景を見て、王は大笑いしました。
この話を読んでわかるのは、
「人間は一部しか見ていない」にもかかわらず
すべてを理解した気になって「自分は正しい」と思い込むということ。
人はみんな、立っている場所も、見ているものもまったく違うので「どれが正しい!」なんてことはなくて。


と「客観的な視点」をもって「相手をまず理解する」ことが重要になってきます。
なので、謝罪をする時も、
自分の再起やリスクヘッジを考えずに、
誰の目から見ても明らかなくらい、たしかな「謝罪」をしていきましょい!
謝罪では落としどころを想定する!
さいごに謝罪をするのに大事なのが、
謝罪をする前にから「落としどころ」を決めること!
この「落としどころ」を考えずに謝罪をすると、
謝罪がうまくいかなかったり、トラブルが解決しなかったりします。
そこで本書では「得する謝罪」について
「得する謝罪」とは何か。これは要するに、謝罪に成功すれば出世したり、給与が上がったり、評判が死ぬほど上がるような事態となるものです。
たとえば、会社(あるいは上司)が何かしらのトラブルに巻き込まれそうになったときに、身代わりになったり、守ることが該当します。
(中略)
特に難しいのが、多額の出費をしたプロジェクトの中止や事業撤退です。
撤退のシナリオを綿密に作り、取引先へ説明し、社内メンバーに告知し、上場していれば株主への説明を周知させて納得させなくてはなりません。
つまり、この種の謝罪にうまく対処できれば、それだけであなたの能力は高く評価されるのです。

常に目的をもって、主体的な謝罪を意識することが
自分の給料や評価を上げることにつながってくると!
この「落としどころ」を持つことは、仕事をする上でも重要ですよね。
例えば、上司と30分ミーティングするとして、
・30分後に上司が席を立つ時に、「あなたの言った A、B、C という選択肢の中では、私は B がいいと思う。次にはコスト分析と関係部門へのヒアリングをやってみたらどうか」という上司自身の考えや指示を引き出そう。と考えてミーティングに臨む人
では、どっちのミーティングのほうが成果は大きいでしょうか?
または、お客に15分間でサービスを説明するとき、
・15分後に顧客から「では、うちの会社だったら具体的にどんなサービスをどのように提供してくれるのか?」という質問を引き出せれば成功だ、と考えながら説明に臨む人
であれば、説明の内容自体も変わってくると思います。
つまり言いたいことは、「伝えることは手段であり目的ではない」ということ。


「落としどころ」を決めずに謝罪をすることは、
好きな人に告白して立ち去ったり、
プロポーズして満足することと同じなので、
謝罪にせよ、説明にせよ、行動することの意図を考え、
「相手からどんな反応を引き出せば成功なのか?」を
常に考えて日常生活を過ごしていきたいものですね!
本書の著者、尾藤克之さんの文章本
「即効!成果が上がる 文章の技術」の書評はこちら!
【書評Lv.203】人を動かす文章のコツとは?『即効!成果が上がる 文章の技術』尾藤 克之
まとめ「波風を立てない仕事のルール」尾藤 克之

『波風を立てない仕事のルール』いかがでしたでしょうか?
・真実を究明するよりも、適切な謝罪を行う。
・誰の目から見ても明らかなくらい、たしかな「謝罪」をする。
・成功すれば出世したり、給与が上がる「得する謝罪」をする。
ぼく自身、正しいと思ったことを主張しては、
それなりのリスクを背負うことも多かったので、
本書を読んで、できるだけ穏便に働くコツを、
事例を踏まえながら学ぶことができたのは良かったなと!
この理不尽な社会で生きていくには、
仕事で大成功する方法ではなく、
失敗やトラブルを防ぎ、理不尽さによる不幸を回避する方法だと気づかされる1冊でした!
本書は上記以外にも
・悪評には権威で対処する
・上司への進言は自尊心をくすぐりながら
・提案で大事な根回しをマスターする
・相手のソーシャルスタイルを見極める
・文章で謝罪するときは説明を充実させる
など、理不尽な上司とリスクをかわし、
会社につぶされない35の超実践的テクニックを紹介!
どれだけマジメに努力して働いていても、
理不尽な目に遭って、責任を取らされては元も子もなし。
ですので、会社組織でうまく立ち回るためにも、
ぜひ本書を読んで、仕事のトラブルをうまくかわし、
穏やかに働くためのルールを身に着けてみてくださいね!
